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緩和ケアと鍼灸~鍼灸ががんサポートにおいて果たす役割~

執筆者の写真: 凛鍼灸院凛鍼灸院

更新日:1月20日

先日横浜開港記念館に「緩和ケアにおける鍼灸の実際」神奈川県立がんセンター・東洋医学科の星野直志先生の講演にお聞きしました。


図引用:がん情報サービス

日本人の2人に1人は一生のうちに何らかのがんにかかる可能性があるとのことで、他人事ではないと感じました。緩和ケアは「がん」と診断された時から始まり、患者さん本人だけでなく家族など周囲の人々も含まれるそうです。がんの予防・治療・共生の中で患者さんのQOLやADLの向上を考えていく必要があるとのことでした。


 

私たち鍼灸の施術でがんサポートケアにおいてどのような役割を果たすことができるのかも

星野先生は具体的にお話しされていました。以下のことは米国や英国で科学的エビデンスが確立されているとのことです。

がん疼痛管理

 痛みの強度が低減し、鎮痛薬の量が減少

化学療法や放射線療法の副作用軽減

 化学療法による悪心・嘔吐や放射線療法後の口腔乾燥症の緩和

 頭頸部がん患者における口腔乾燥症に対しても、鍼灸が唾液の分泌を促進する効果

ホットフラッシュおよび関節痛の軽減

 乳がんや前立腺がんのホルモン療法によるホットフラッシュや関節痛の緩和

 特に乳がん患者での更年期症状緩和に関しては、複数の研究で効果が報告されている

倦怠感(体のだるさ)の軽減

その他にも、ストレスの軽減や四肢抹消のしびれなどにもアプローチできるそうです。


今回の講演を聞いて改めて、鍼灸師として日々研鑽を重ねていきながら、がんを診断されてからの手術・化学療法・放射線療法などで様々な悩みを抱えられた患者様やご家族の方をサポートしていきたいと考えています。





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